LIVE REPORT 2026
ミナホ学生オーディションでAtlas Youth、ろうほう、ロンリーズが選出!
THE BAWDIESを交えた初期衝動満載の『Maxell presents FM802 MINAMI WHEEL 2026 -New Age- FINAL』レポート
同オーディションは、FM802が大阪ミナミのライブハウス一帯をジャックし、450組以上のアーティストが参加するショーケース・ライブサーキット『FM802 MINAMI WHEEL』、通称「ミナホ」への出演を懸けた関西圏の学生アーティスト発掘企画として2024年にスタート。
3年目となる今年も、音源審査及び6月に大阪・LIVE SQUARE 2nd LINEで行われた実演一次審査を通過した、ファイナリスト8組がBIGCATに登場した。
FM802DJハタノユウスケのナビゲートの下、ゲストアクトのTHE BAWDIESからROY(Vo,Ba)もオープニングトークに加わり、かつては自らも参加した数々のオーディションを振り返って、
「とにかく楽しむ。自分たちが楽しんだものが人に伝わる。そのマインドは今も変わってない」とアドバイス。
運命の一日がいよいよ幕を開けた!
SkaPunCelt
メンバーにサックスボーカルを擁するフォーピースという形態も特徴的なSkaPunCeltは、「Partner」の出音一発からキャリアを超えたケミストリーを感じさせる。時にティンホイッスルも演奏する和田慎矢(Vo,Sax,Tin whistle)をセンターに据え、高速カッティングから走り出す「Ride The Wave!!」やランニングベースが導いた「Skadan!」と、バンド名さながらのスカ×パンク×ケルトな楽曲群を連発! 「Believe in yourself」では「ミナホ愛してるよ~!」(和田、以下同)と呼び掛けワイパーやシンガロングを発生させ、「ありがとう、みんな仲間や!」と駆け抜けた30秒ソング「Like those star」でシメ。好きな音楽を詰め込み、目いっぱい楽しんだトッパーの雄姿には、思わず顔がほころんだ。
ロンリーズ
4月始動ながらファイナリストに名を連ねた、成長目覚ましいスリーピースロックバンド・ロンリーズは、1曲目のキャッチーでパンキッシュな「愛を伝える」から、ヒットポテンシャルの高いメロディラインに期待感が急上昇。一転、どっしりとしたバラード「君の街まで」も物おじすることなく届けるなど、一挙一動にフロムライブハウスな雰囲気を身にまとう。ギターの音が出なくなるトラブルも笑い飛ばすタフネスで「ひなたぼっこ」をぶちかまし、時間が余れば間髪入れず「春一番」を追加しギリギリまでアピール! 昨年のミナホでSaucy Dogのライブを見て、「自分たちもこの場所に立ちたい」と奮い立ち応募したという彼ら。この秋、憧れのミナホでその願いはかなうのか?
TOTOJI
近年の躍進めざましい大阪・寝屋川のシーンよりまた一組、注目のバンドが現れた。静かに湧き上がるエモーションを爆発させた「花火」から、フロアに次々と打ち上がる拳がBIGCATに蒼き衝動を描く。「幻」の耳に残るリフレインの余韻にまみれる中、JOSEI BAND BAND(Vo,Gt)が「ロックンロールにずっと片思いしてるんです。いつも気まぐれで全然振り向いてくれへんけど、こういう日は隣で笑ってくれる。ロックンロールに救われてきた、生かされてきた。六畳一間の部屋から飛び出し、軽音楽部でこいつらと出会って、BIGCATまで来れました!」と絶叫し、「流れ星のメロディー」へ。全曲グッドミュージック、楽曲に込められたロマンとノスタルジーは、このバンドを今後どこまで連れて行くのだろう?
ろうほう
心の奥底の叫びを音にしたような得も言われぬ「正直でいるために」が、問答無用に訴え掛けてくる。
4人が一体となって編み上げた「clear」のドラマチックな音像が背負っているものに、胸のざわめきが加速する。
自らの音楽を称し「眠れない夜のためのポップス」とは言い得て妙のろうほうは、「人形たちの妄想」でも、トレンドでも風評でもなく己の美学を信じてただ突き進む。
池本充希(Gt,Vo)と長OK(Gt,Vo)のめくるめくツインボーカルと絡み合うギター、楓珠(Ba)とはるか(Dr)によるクールなボトムのアプローチは、何から何までタイパ×コスパで値踏みされる時代に、数値化できない魅力を放っていた。PS.だからアフタートークで池本が「人生で一番緊張しました」と言っていたのが信じられない(笑)。
PrizzM DoLL
「フォーピースガールズロックバンド、PrizzM DoLL始めます!」とひゃん(Ba,Vo)が開口一番、爆音でなだれ込んだ「君と結婚する夢を見た」から、
オーディションであることをすっかり忘れてしまうほど没入感のあるライブに。
スカ風味の「never die !!」でも緩急自在に響かせ、
「みんな楽しそうな顔してる。それを見るためにバンドやってるんだなと最近は思います。ファイナルまで来たんだから、どこまでも上を目指し続けるバンドでありたい。悔しい気持ちを忘れたくない」とひゃんが
意気込んだ渾身の「あの街とあの子と」まで、その言葉でもぶち上げたPrizzM DoLL。10代アーティスト限定の夏フェス『閃光ライオット2026』でも話題となったベースボーカル×ツインギターバンド、要チェックです!
フクスイボンニカエス
2023年よりミナホ本編に3年連続出演を果たしたにもかかわらず、学生ラストイヤーにNew Age枠から改めて挑戦したのが、フクスイボンニカエスだ。
現状に甘んじずチャレンジャーであり続けるスタンスは、情熱みなぎる「いないいないばあ」からもひしひし伝わってくる。奏汰(Vo,Gt)が,「カッコいいバンドがちゃんとそう呼ばれる時代を作りたくて。
だから、FM802が若い世代のためにNew Ageと題したことにすごく共感して、このオーディションに応募しました。
今まで通りの曲をやったって、それはチャレンジと言うのかなと思ったので」と披露した新曲「星を観に行こう」の高ぶる躍動感、続く「透明」のスリリングな疾走感も抜群。
フクスイボンニカエスの信念が宿った、有言実行の全3曲だった。
AiconiC
サウンドチェックの段階から親近感たっぷりに客席とコミュニケーション。エッジの効いたギターリフで口火を切った「アイライン」から、目の前の多くのオーディエンスを巻き込んだライブ巧者のAiconiC。
「New Age、俺たちは新しい時代を作りに来ました。力を貸してくれますか!?」と春介(Gt,Vo)が人懐っこく語り掛けコール&レスポンスを生み出した「おはよう、おやすみ。」といい、
汗だくでエネルギッシュに放った「ハンティングラブリー」といい、スリーピース編成で送るキレのあるリズムと即戦力のポップなメロディという持ち味を全編にわたり存分に発揮。
司会のハタノが「会話するようなライブ」と評するのも納得の、温かくて優しい時間をBIGCATにもたらした。
Atlas Youth
Atlas Youthも結成わずか4カ月という京都発のロックバンド。とは言え、1曲目の「星に揺られて」からそんなことをみじんも感じさせない堂々たるたたずまいで、
「何度も見に行った憧れの舞台」というミナホ出演を目指し、「エピローグ」でもただただ誠実に音楽を鳴らしていく。
なるき(Gt,Vo)の「まさかBIGCATでライブできる日がこんなに早く来るとは思ってませんでした。今日ここでいいライブができなかったら、バンドを始めた意味がないと思ってます。
今日は俺たちが俺たちを越えるためにここに来ました」という意思も、芯のある彼らの音楽を表しているよう。
佐野弦師(Gt)の艶のあるギターも表情豊かで、「春愁」で垣間見せたきらめきは、このバンドの未来を確かに照らしていた。
THE BAWDIES(ゲストアクト)
2024年はBIGMAMA、2025年はBLUE ENCOUNTと毎年毎年、強烈なライブを見せつける容赦ない先輩たち(笑)。2026年はゲストアクトにTHE BAWDIESがおでましだ。
来場者による投票~集計のインターバルに、目の覚めるようなシャウト一発! ROY(Vo,Ba)が「ロックンロール界のお祭り番長、THE BAWDIESです!」と告げれば、
「PARTY PARTY」であっという間に極太のグルーヴの渦へと引きずり込まれ、「HERE ARE THE BAWDIES」でも満面の笑顔でいとも簡単にBIGCATを揺らしまくる完全無欠のバンドワゴン。
内臓をこねくり回すようなベースラインに、解放される理性と溢れ出す脳汁。「YOU GOTTA DANCE」を聴かされて体が動かないヤツがどこにいる!?
「本当に今日はたくさんの刺激をいただきました。バンドを組みたての頃の初期衝動の爆発。この気持ちを忘れちゃいけないなと。
俺らも学生の頃、ロックンロールに出会って、支えられて、背中を強く押されて今があります。皆さんもこの先に生きていく中で、うまくいかないこと、前に進めないこと、上を向けないこともあると思います。
そういうときにロックンロールを、THE BAWDIESを頼ってください。必ず笑顔にしてお帰ししますんで。何か足りないなというときは、絶対に会いに来てほしいなと思います」(ROY、以下同)
ユーモアとシリアスをかき混ぜ心を揺さぶるMCも完璧で、分厚いコーラスワークと力強いビートがたまらない「SUNNY SIDE UP」、MARCY(Dr,Cho)の跳ねるドラムにはじけ飛ぶ「POPCORN」、すさまじい熱量の「IT'S TOO LATE」の真っただ中、JIM(Gt,Cho)とTAXMAN(Gt,Vo)の無敵のツートップがギターをフルドライブさせる、徹底的で圧倒的な光景は圧巻と言うしかない。
「楽し! ロックンロール=感情が心とか頭の中に留まれずに爆発して飛び出すことだと思うんです。皆さん、今日はそれがほとばしってました」と、クライマックスは沸点超えの爆裂「HOT DOG」にとことん踊らされ、拳と声が上がりまくった「T.Y.I.A.」、ダメ押しは見渡す限りの観客を軒並みジャンプさせた「JUST BE COOL」! ヘトヘトになるほど壮絶なパフォーマンスで盛り上げた、THE BAWDIES最強にして最高!
そして、FM802DJやスタッフ、イベンター、来場者らによる投票の結果、選ばれたのは……Atlas Youth、ろうほう、ロンリーズ!
3組は10月10日(土)~12日(月・祝)に開催される『Maxell presents FM802 MINAMI WHEEL 2026』に出演する。
なお、この日のオーディションの模様や演奏後のインタビューは、8月23日(日)21:00~『802 BINTANG GARDEN「Maxell presents FM802 MINAMI WHEEL 2026 -New Age- FINAL STEP」』でオンエア(※radiko「タイムフリー30」機能で1カ月後まで聴取可)。
取材・文=奥“ボウイ”昌史 撮影=キョートタナカ























































